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親孝行という呪縛 ― 同居すれば解決するという思い込み

介護の現場から

「親の面倒は子どもがみるもの」
「同居して支えるのが親孝行」

昔はそれで回っていたのかもしれません。
でも、今はもう現実が違います。

夫婦共働きが当たり前。
独身でも自分の生活費を稼ぐのに精一杯。
そんな時代に、フルタイム介護を家庭で抱える前提は、無理があります。

同居は“介護が始まる前”なら平和。でも…

元気なうちはいいのです。
問題は、介護が始まったとき。

  • 世帯が一緒
  • 家計が一体
  • 生活基盤が混ざっている

この状態になると、後から分けるのは本当に大変です。

介護制度・福祉制度は「世帯単位」で見られるものが多い。
ここが落とし穴になります。

ケース①:同居したら、施設に入れなくなった

父が亡くなり、母と同居を始めた独身の娘さん。

やがて母に介護が必要になりました。
施設入所を考えたものの、

  • 母の貯金は少ない
  • 年金は中途半端にある
  • 世帯が一緒

結果、生活保護の検討も難しくなる。

もし早い段階で世帯分離していれば、選択肢があった可能性もある。
でも、後からでは動かせないことも多い。

ケース②:「世間体」が母を危険にさらす

父が亡くなり同居した母娘。

母は言います。

母

昼間ひとりは寂しい。施設で暮らしたい。

でも娘は、

娘

施設はまだ早いわよ。世間体も悪いし。

ショートステイは使う。
でも特養は申し込まない。

ショートでも転倒が多い。
自宅では床を這って移動している。

それでも申し込まない。

これはもう、親のためではなく「世間のための判断」になってしまっています。

親孝行=同居ではない

親孝行とは、

  • 同じ家に住むことではない
  • 家族が全部抱えることでもない

たとえば、

  • 適切な制度を使わせること
  • 安全な環境を選ぶこと
  • プロに任せる決断をすること

これも立派な親孝行です。

現場からの本音

もっと早く相談してほしい。
もっと早く世帯を分けてほしい。
もっと早く施設に申し込んでほしい。

「まだ大丈夫」
この言葉で、手遅れになるケースを何度も見てきました。


次にやること(迷ったらここから)

  • 地域包括支援センターに相談する
  • 担当ケアマネに「今後の見通し」を聞く
  • 施設の情報収集・見学予約を早めに動く
  • 世帯分離の可能性を役所で確認する

※制度や判断は家庭状況で変わります。困ったら「早めに」相談することが最大の防御です。

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