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老後のお金、持っているか持っていないかで大きく変わる介護の現実

介護

皆さんは「老後にどのくらいお金が必要か」を考えたことはありますか?
私は老健で働く理学療法士ですが、同僚とよく「お金のあるなしは介護に直結するよね」と話題になります。

介護における“勝ち組”は、実は両極端。

  • うんとたくさんお金を持っている人
  • まったく持っていなくて生活保護で制度がフルに使える人

中途半端な小金持ちでは、かえって選択肢が狭まり、生きづらさにつながるのです。

有料老人ホームは高額すぎる?

有料老人ホームに入る場合、一時金で2,000万円、月々20万円といった費用がかかります。
「何歳まで生きるか分からない」のに、払い続けられるかどうか…勇気がいりますよね。
一方で特養(特別養護老人ホーム)は入所待ちが長く、なかなかすぐには入れません。

お金のために歪む医療の選択

私が昔勤めていた病院は、有料老人ホームも経営していました。
そこで院長が患者さんに胃瘻を作らせて、自分の経営するホームに入れるということがあったのです。

確かに胃瘻を作れば延命はできます。でも、人を選んでやっているわけではなく、
「1日でも長く生きて欲しい」というご家族の気持ちに漬け込んで決断を迫らせていました。
結果として、意思疎通もできないまま熱を繰り返し苦しそうに過ごす利用者様…。
理学療法士として拘縮予防のリハに入るたび、なんとも言えない気持ちになったことを覚えています。

その後、利用者様が亡くなった際には1,000万円以上の借金が残ったと聞きました。
「お金が選択肢を広げる」のは確かですが、中途半端なお金は逆に家族を苦しめてしまうのです。

まとめ:お金は「安心を買う手段」、でも知識も大切

介護とお金は切り離せません。

  • お金があれば「どこで」「どう生きるか」を選べる
  • お金がなければ「制度」に乗って守られる
  • 中途半端なお金は逆に縛りになる

だからこそ、若いうちから「老後資金の準備」と同時に「介護制度の知識」を持っておくことが、
未来の自分や家族を守ることにつながると感じています。


おすすめ書籍

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