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片付けができない一人暮らしの現場で感じたこと

介護の現場から

随分と前ですが、片付けができない一人暮らしの方の家に訪問したことがあります。
玄関を上がってすぐのマットには小さな何かが動いているのが見え、靴下を履いていた私の足がゾワっとしたのを、今でもはっきり覚えています。

自炊の気配がないキッチン

入ってすぐのキッチンダイニングには、ガス台の上にさまざまな物が置かれており、自炊はしていないことが一目で分かりました。
冷蔵庫を開けると、鼻をつくような臭いとともに、いつ買ったのか分からない食材の数々。ビニール袋はあちこちに落ち、足の踏み場もない状態でした。

「物の中で暮らす」という現実

3部屋あるうちの一つは完全に物置、もう一つはこたつとパソコンが置かれた部屋でしたが、その周囲も物で埋もれていました。
残りの一つは寝室のはずでしたが、布団がどこにあるのか見えないほどの量。聞くと「最近はこたつで寝てしまうことが多い」とのことでした。

しかし、私が訪ねた時の様子を見る限り、床から立ち上がるような生活はもう無理な状態。
そこで、不用品回収業者に依頼し、とりあえずキッチンダイニングと寝室だけでも片付けてもらうことにしました。物置とこたつの部屋は後回しです。

「もったいない」と「探せない」の悪循環

どうしてこんなに物が増えたのかを尋ねると、
「もったいなくて捨てられない」「どこに置いたか分からず、また買ってしまう」「通販で良さそうだと思うとつい買ってしまう」――そんな理由でした。

物があり過ぎて、探すのも大変なんだよ。
買った方が楽だし。

高齢者を狙う“契約のワナ”

さらに話を聞くと、携帯電話の料金が月々1万円以上とのこと。
大手キャリアと契約しているうえに、パケット放題や不要なオプションにも複数加入していました。
「言われるままに契約してしまって…」との言葉に、胸が痛くなりました。

スマホとか、使い方もよく分からないし。
店員さんにススメられたままだよ。

一人暮らし高齢者のリスクと、家族の目

高齢になると、判断力が鈍り、説明を受けても理解しきれないまま契約してしまうことがあります。
特に一人暮らしの方は、助言してくれる人がいない分、危険が増します。

私たち支援する側も注意が必要ですが、若い世代の人たちには、せめて自分の親くらいは時々様子を見に行ってほしいと、心から思うのです。

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