在宅介護でよく心配される「褥瘡(床ずれ)」。
よく「こまめに体位変換しましょう」と言われますが、実は一番のポイントは「圧を逃がすこと」です。
身体の中でも特に、
- 仙骨(お尻の真ん中)
- 大転子(横向き時の腰骨)
- かかと
ここに長時間体重が乗り続けると、皮膚の血流が止まり、赤み→やがて傷へと進行します。
在宅では「体位変換の回数」より「姿勢の質」が大事
「2時間ごとに体位変換」と言われることが多いですが、
家庭ではなかなかその通りは難しいですよね。
そこで大事なのは、
▶ 体重が一点に集中しない “姿勢” を作ること。
ここで役立つのがクッションです。
おすすめは「オレフィン系エラストマー」または「特殊ポリエチレン樹脂」のクッション
普通の綿クッションは、体重で潰れるとすぐに“底づき”します。
ところが、オレフィン系エラストマーや特殊ポリエチレン樹脂でできたクッションは、
- 支える力が長持ちする
- へたりにくい
- 洗えて衛生的
というメリットがあります。
① モルテン ピーチ(ラージ)
→ 在宅で「横向きの姿勢を支える」のに超便利。
- 骨がゴリッと出やすいお尻を優しく支える
- へたりにくい素材で、形が崩れない
- 洗えるので、長く使える

モルテン ピーチシリーズ ラージ MPHL
②ポリエチレン樹脂 高反発 クッション
→ 「座位が多い」「椅子や車椅子で過ごす時間が長い」ならこれ。
- 仙骨に体重がドンと乗りにくい
- 通気性が良くムレにくい
- ご飯のとき、テレビのときにも使える

ポリエチレン樹脂 高反発クッション 40cm×40cm 5cm厚 座布団 ブラック ポリウレタンカバー付き 密度70D
③ フィット三角柱クッションⅡ(大阪エンゼル)
→ 横向きにしたときに「姿勢が戻ってしまう」問題が解決。
- 背中・腰にフィットして“横向きキープ”が楽
- 夜間にも便利
- 軽くて扱いやすい

日本エンゼル 洗えるフィット三角柱クッションII パープル 50cm
*こちらの商品はウレタンフォームになります。オレフィン系やポリエチレン樹脂より当たりが柔らかいですが、劣化は少し早めになります。
家庭でできる褥瘡予防の 6つの工夫
- 毎日、皮膚を「見る」時間を作る
- 赤みが30分で消えないときは要注意
- 横向きは「30°側臥位」にすると楽
- かかとは“浮かせる”イメージで支える
- 無理のない範囲で、少しだけ体を動かす時間を作る
- ポジショニンググローブを利用して圧抜きを行う

ポジショニング・グローブ MPG(2マイイリ) モルテン
おわりに。
ご家庭での介護は、「完璧」である必要はありません。
ただ、皮膚に優しい姿勢が作れると、褥瘡のリスクはぐっと下がります。
もし、「ちょっと心配かも…」と思ったら、
まずはクッションを一つ取り入れることから始めてみてください


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