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10年の通所を見送って

介護の現場から

ポテチのデイケアで長くご利用いただいていた利用者様が、このたび特養に入所されることになりました。

最初にお会いしたのは、脳梗塞をきっかけにこちらにお引越しされ、娘様との同居が始まった頃でした。
デイケアに通い始めた当初は、「家に帰りたい」「ここは私の居場所じゃない」と、来所のたびに涙されることも多く、正直なところ、私たちスタッフも胸が痛む日々が続きました。

それでも少しずつ少しずつ、環境に慣れてくださり、穏やかな表情が増えていきました。
年齢とともに認知症もゆっくり進行して、ぼーっとされる時間も多くなりましたが、その分、穏やかな日が多かったように感じます。

ただ、転倒の回数が増えたり、トイレに物を詰まらせてしまったりと、在宅生活にはだんだんと危険も出てきました。
介護を続けてこられた娘様も「まさか10年も続くとは思わなかった」とおっしゃっていました。介護って、いつまで続くのかわからないからこそ、本当に大変だったと思います。

10年の間に、デイケアだけでなくショートステイ、入所と、いろんな形で関わらせていただきました。
長いご縁をいただき、本当に感謝しています。

新しい場所でも、穏やかな日々が続きますように。心から願っています。

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