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面会日、ゼリーとすれ違う気持ち

介護の現場から

今日は面会の多い一日でした。
午前中は静かだったのに、午後になると一気に人が増えて、スタッフもてんやわんや。

そんな中、おばあちゃんのところに来たのは、娘さん夫婦とお孫さん2人の4人。
おばあちゃんは90代。娘さんご夫婦は60代後半くらいで、お孫さんたちは30代かな?

手にしていたのは、ちょっと高級そうなフルーツゼリーの詰め合わせ。
「おばあちゃんに食べてほしくて、買ってきたんだよ〜!」と、お孫さんの声。

うちは、食事制限のない方なら持ち込みOKなので、スタッフがそっと見守る中でのやりとり。

でもちょうどその時、おやつの時間だったんです。
おばあちゃんは「おやつの後にでも食べるよ。ありがとうね」と笑って受け取っていました。

そして面会が終わり、4人が帰った後。

「おいしそうなゼリーもらって、よかったですね」と声をかけると、
おばあちゃんは少し困ったように笑って、
「私ね、こういうのあんまり好きじゃないのよ……あとで誰かにあげようかしら」って。

ぬぬぬ……!

せっかく買ってきてくれたのに。
気持ちはたっぷり詰まっているのに。
でも、食べたいものじゃなかったのかぁ……。

たぶん、一緒に暮らしていたわけじゃなかったんだろうなぁ。
好みや生活のペースって、なかなか離れてると分からないものです。

「好きなものを食べてほしい」っていう気持ちと、
「ありがとうね、でもね……」っていう本音。
どちらも嘘じゃない。
どちらもやさしい。

そんな、ちょっと切なくて、やっぱり温かい、面会の午後でした。

……おばあちゃん、ゼリーよりも羊羹がよかったかもなぁ。

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