デイケアに通所されているおばあちゃまから、

明け方に足がつって、イタタタッ!って起きてしまうのよ
というご相談をよくいただきます。
足のつり(こむら返り)は、ふくらはぎの筋肉が 急にギューッと縮んでしまうことで起こります。
では、どうして急に縮んでしまうのでしょうか?
足がつる主な原因
① 寝ている間に軽い脱水が起こる
夜は6〜8時間ほど水分をとらずに眠っています。
そのあいだに体の水分が少しずつ減ってしまい、
筋肉がつりやすい状態になってしまいます。
② 寝ている姿勢で足先が下向きになっている
布団の重さや、寝返りの少なさなどが原因で、
つま先がずっと下向き(底屈位)になっていることがあります。
そうすると、ふくらはぎの筋肉が縮んだ状態が続き、
朝方にぐっと伸ばした瞬間に「ビキッ」とつってしまいます。
③ 筋肉の疲れ・柔らかさの低下
たくさん歩いた日や、逆に運動不足が続いていると、
ふくらはぎの筋肉がかたくなり、柔軟性が落ちてしまいます。
その結果、つりやすくなってしまいます。
④ マグネシウム不足
栄養はしっかりとれていても、
筋肉をゆるめる役割のマグネシウムだけが不足している場合があります。
ナッツ類、海藻、豆製品などに多く含まれます。
⑤ 冷えによる血流の低下
明け方は、1日の中でもいちばん体温が下がりやすい時間帯です。
ふくらはぎが冷えると血流が悪くなり、足がつりやすくなります。
デイケアでお伝えしたい予防ポイント
● 寝る前にコップ1杯の水を
むくみが強くなければ、寝る前にコップ1杯のお水をとることで、
夜間の脱水を少し防ぐことができます。
● 寝る前のふくらはぎストレッチ
ふくらはぎをゆっくり伸ばすストレッチを30秒×2回ほど行うと、
筋肉がほぐれ、夜間の足のつり予防にとても効果的です。
● 足先が自由になるように布団を工夫
掛け布団が重いと、つま先が下向きに押されてしまいます。
足元の布団を少し持ち上げて、
足先が動かしやすい「ゆとり」を作ってあげると楽になります。
● 足を冷やさない
足先だけでなく、ふくらはぎまで温まるように意識してみましょう。
レッグウォーマーなども、冷え対策としておすすめです。
受診したほうがよい場合
次のような場合は、一度病院で相談してみてください。
- 片脚だけ、ほぼ毎日のように足がつる
- つったあとに、痛み・腫れが長く続く
- 足が冷たい、色が悪いなど、血のめぐりが気になる
- 糖尿病や甲状腺の病気があり、足の症状が気になる
足のつりは「年のせいだから仕方ない」とあきらめてしまいがちですが、
ちょっとした工夫と体のケアで、楽になることが多い症状です。
デイケアでも一緒にストレッチや運動をしながら、
明け方の「イタタタッ!」を少しずつ減らしていきましょう。


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